ウールの着物は買取可能?ウール着物の特徴と相場
着物と一口に言ってもその素材は様々。
買取に出す前に、その素材をきちんと確認しておくことでより正確な買取相場を知ることができます。
一見同じような着物でも、その素材が絹であるかウールであるかで大きく価格に差が出ることも。
今回は、ウールの着物の買取について、その相場や高く買い取ってもらえるポイントをご紹介いたします。
ウールの着物とは?
ウールとは日本語で言えば羊毛のこと。
ウールで作られた着物は昭和40年ごろに流行しました。
ウールは、既存の絹や木綿の着物とは違いシワになりにくい、水に強いというメリットがあります。
自宅でのお手入れが簡単なことから多くの人に愛されていたようですね。
また、暖かいので秋冬の着物に取り入れられることも多かったようです。
中にはサマーウールという、夏でも快適に着ることができる薄手の素材もあります。
ウールの着物は比較的安価で購入できるという点も人気の理由の一つ。
ウールが何%入っているかによって価格も変わりますが、サマーウールなどは60%程度。
ウールの割合が高くなるにつれて暖かさも増していきます。
ウールの着物の種類
ウールの着物にはいくつかの種類があります。
お手元の着物はどのタイプなのか確認してみましょう。
西陣ウール
国内も最高峰と呼ばれるのが西陣ウールです。
その歴史は長く、平安時代から日本で親しまれ続けている西陣織りの技術を利用しており、暖かいのに非常に軽いという特徴があります。
シルクウール
ウールの他にシルクを織り交ぜている素材です。
ウールの柔らかさとシルクの光沢感を同時に楽しむことができ、高級感のあるデザイン、ちょっとしたお出かけ用のデザインのものが多くなっています。
モスリン
羊毛を梳いて平織りにした素材です。
お手入れが簡単で、選択もできてしまいます。
発色がよく様々なデザインを取り入れることができるという特徴も。
また、暖かさを残しつつ蒸れることがないので1年中快適に着用することができます。
ウールの着物の買取相場は?
着物の買取価格は、素材やサイズ、種類なども大切ですがもともとの販売価格も大きく影響します。
ウールの着物は先ほどご紹介したように比較的価格が安いため、あまり高い買取金額は期待できないでしょう。
ノーブランドのものであれば、数百円から3.000円程度が買取相場のようです。
しかしブランドものや新品のもの、1年中着られるようなものはもう少し需要が高くなります。
最近では若い方でも着物を着たいという方が増えてきているので、デザイン性の高いものなども人気が高くなるようです。
ウールは扱いやすいので、着物初心者の方にも人気。
これらの条件を見たし、きちんと着物を査定してくれる業者に買取を依頼すれば5.000円以上での買取も可能になります。
買取業者は、着物の買取を専門にしている業者を選びましょう。
古着屋、リサイクルショップなどに持ち込むと的確な査定を受けることができず、安く買い叩かれてしまう可能性があります。
高く売れるウールの着物
では、ウールの着物の中でもより高く買い取ってもらえるのはどんな着物なのでしょうか。
その特徴をご紹介いたします。
保存状態がいい
まず保存状態はどんな着物においても重要です。
シミやシワ、匂いなどがついていると一気に減額されてしまうので、買取に出す前に一度状態をきちんと確認しておきましょう。
ウールは扱いやすいというメリットがありますが、虫に食われやすいというデメリットも。
長年タンスの奥に放置していたようなウールの着物は虫に食われている可能性もあります。
これらは修復することができず、買取価格をつけてもらえないことも。
着物は自宅保管の期間が長ければ長いほど劣化していきます。
不要な着物があるという場合は、早めに買取業者に連絡して査定を受けるようにしましょう。
デザイン性が高い
着物のデザイン性も買取価格には大きく影響します。
着物のデザインはさほどトレンドに左右されるわけではなく、最近10年のものであれば比較的新しいデザインとみなされて買取価格が高くなります。
しかし10年以上昔のデザインでも、人気の作家、著名な作家がデザインしたようなものは価値が高く、高価買取になることも。
さらに季節を代表するデザイン、あえてレトロなデザインのものなども人気。
季節感のあるものはお出かけ用にも使えますし、レトロなデザインは若い方の間で人気です。
さらにその着物に合わせた帯や下駄、草履なども一緒に買取に出せば、より買取金額がアップすることも。
着物初心者でもそのセットを購入すればすぐに着物が着られるようなセットを作って買取に出してみてくださいね。
季節に合ったタイミング
着物の中にも夏用の着物、冬用の着物などがあります。
買取には、その着物がどの季節に需要があるのかを見極めてより最適なタイミングで査定を依頼することも大切です。
夏に冬用の着物を買い取っても、買取業者は販売することができず在庫を抱えることになってしまいます。
反対に冬が来る前に冬用の着物を買い取れば、比較的すぐに売りさばくことができます。
このように、シーズンの少しだけ前に買取を依頼するのが一番高く買い取ってもらえるタイミング。
ウールの率が低いサマーウールの着物は夏に、ウール100%などの暖かい着物は冬に売ることをおすすめします。
買取できないウールの着物は?
ウールの着物は比較的需要が高く、買取してもらえる可能性が高いです。
しかし中には買取価格が全くつかないというウールの着物も。
せっかく買取に出したのに0円と査定されてしまうのは悲しいですよね。
どのようなウールの着物が買取不可となるのか、その特徴を確認してみましょう。
まずはその素材。
ウールは初心者にとっては扱いやすい素材ですが、きちんとした場所に着ていくには少し不向きなカジュアルな素材です。
よって、高級な着物、ブランドの着物を多く買い取っているような業者では買い取ってもらえない可能性もあります。
ウールの着物も買取対象と書かれている業者に売るようにしましょう。
さらに、ウールの着物は新品でも比較的安価で購入することが可能です。
そのため、あえて中古の着物を選ぶという方が少ないという事実もあります。
中古市場で需要が低いと、買取価格ももちろん低くなります。
売りさばくことができないと判断されると当然買取価格が0円になってしまいます。
店頭販売だけでなくネット販売、海外に向けての販売も行っているような買取業者を利用することで、買取価格が下がる、0円になってしまうという事態を回避することができるでしょう。
サイズ感も重要です。
着物は洋服よりもサイズ感についてはルーズですが、大きめのもの、小柄な女性しか着られないようなものは需要が低くなり、買取価格も低くなります。
その着物がどれくらいの身長、体格の人向けのものなのかも考え、需要のないサイズのものを売るときは買取価格がつかないことも覚悟しておきましょう。
ウールの着物を高く買い取ってもらおう
ウールの着物の買取についてご紹介いたしました。
ウールの着物は数百円から数千円と、買取相場はやや低めです。
しかしウールの着物には買取価格がつかない、というわけではありません。
デザイン性の高いもの、通年着やすいもの、サイズ感がほどよいものなどは買取価格が高くなることもあります。
自分が売りたいウールの着物がこれらの条件に当てはまるか考えてから、買取査定を依頼するようにしてくださいね。